カムスプロケット、チェーン組み立て
カムスプロケットの角度が180°ずれていた
シリンダーヘッドを組み立て、合いマークにスプロケットとカムチェーンを入れて 元通り
クランクを回してTマークに持ってきて、確認したら、、、
クランクを回してTマークに合わせたところ
あれ、カムの上死点マークが180°逆になっている ???
本来はマークが右側になる
組み入れたときは合いマークは合っていたはず・・
めったにやらない作業を、昔の記憶のままやっていると手順に迷うことがあります
記憶と情報を整理し、各段階の手順をおさらいしときます
結論は これはこれで良い、正解です。
一瞬 見てあわてましたが、エンジンの回転の動きは以下です
エンジンの回転の動き 4サイクル
カムスプロケットの合いマークとフライホイールのTマーク
- カムスプロケットのマークを合わせるとその位置が ピストンの上死点 (圧縮上死点)
エンジン分解調整はこの位置にしてから行うのが基本
かつ、この合わせ位置にくれば、フライホイールのTマークも自動的に合う そこから。。 - フライホイールをもう一周回し、次回転のTマークで、カムスプロケットのマークは180°反対になる
だから、フライホイールの上死点:Tマークの合わせで、カムスプロケットの合いマークは
- マークに合う
- マークと180°逆 どちらかに来る
クランク軸のフライホイールが2回転すると、カムスプロケットは1回転する (ギア比2:1) 1回転で、カムスプロケットは半回転
この仕組みです
ついでに、4サイクルエンジンの原理もメモ
- 各行程:吸気 圧縮 燃焼 排気 はフライホイール半回転
- フライホイール 1/2回転 X 4回 = 2回転で4サイクルが完結
- その間に、ピストン上死点は2回くる
だからTマークも2回くる (排気上死点 と 圧縮上死点) - カムスプロケットの合いマークは、圧縮上死点でセットされています
カムスプロケット、チェーンの組み立て
カムスプロケットは、合いマークに合わせて組み立てなければなりません
フライホイールのTマークを合わせて、その位置でシリンダーヘッドのカムスプロケットが合いマークに合うように組付けます
カムスプロケットはズレて組み立てやすいミス ?
しかし、ずれて組み立てることもあるのです
俺はちゃんと組み立てている
と思っている人は・・・失敗経験したことない人でしょう
だれでもミスしやすいです
カムスプロケット組み立ての手順はこんな感じ
- カムの合いマークは、ダイヤル金庫みたい完全に一直性に合わない
- スプロケ、チェーンの摩耗なども多少あって、誤差のズレはある
- 水平位置で見ないとずれていることがある
- さらに、カムスプロケットには遊びがあって取付時にガタツクようにに動く
組付ける時、チェーンをもってテンションをかけながら、スプロケットを山に入れる
- 合いマーク付近で、 あれもう1コマ右かな、と入れなおしたりする
作業窓のスペースが小さいエンジンだと、チェーン引いたり掛けなおしたり・・
- そんなゴニョゴニョしながら、やっとカムスプロケットが入りネジを通して、確認
ああ、この辺だな、マークが一直線になった
と思った頃には、実は
だから、最後によく確認しましょう
カムスプロケットの合いマークがずれると、タイミングがずれる
私はカムスプをズレて組み立てたことはないと思うのですが
1コマなら、ずれていても気づきにくい
エンジン普通にかかるはず、ちょっとパワーが落ちるでしょう
最初の感覚と比べないと見逃すこともある
その他に 初めて分解したとき
Tマーク合わせるとカムスプロケットの合いマークがずれている!(驚く)
でも、カムスプロケットの組立て時にずれたけで、実際はあっている、またはそれほど大きなズレでないということもあります
カムスプロケットの取付の確認
取付後、クランク(フライホール)を何度も回して、Tマークで、カムスプロケットがマーク合いマークになるか見る
(上記のように、反対向くときもあるのであせらないように)
そして、ここまでしたら、最後にバルブクリアランスの調節をします
これで遊び(バルブクリアランス)が規定値に調節できればOKでしょう
最後に、フライホールなどを手で回してピストンを動かし、干渉が無いかを音や手ごたえの雰囲気で確認します
さて、やっと終わった 冷却水がエンジンオイルに混じるトラブル(シリンダーヘッドのガスケット抜け)
エンジン分解してシリンダーヘッドガスケットの交換が終わりました
このあとエンジンを載せて、セル一発でかかりました! ホッと安堵