カバーを外して、クラッチの様子をみた前回
部品が到着したので、クラッチ回りの交換と、クラッチの調節です。
クラッチ回りの部品を新品に交換し、クラッチの調節もした
結果 クラッチのつながりは、めでたく正常になりました。
その交換や調節の手順
ジェベルのクラッチ板の交換
新品の部品が届いた
ジェベルのクラッチ板周りの部品
交換する部品は
- クラッチ板ドライブ(茶色のやつ) 5枚 ¥7000ぐらい
- クラッチ板ドリブン(金属のやつ) 4枚 ¥2000ぐらい
- クラッチスプリング 5本 ¥1000ぐらい
クラッチ板ドライブ(茶色のやつ)
新品と比較
付いていた古品は色が黒っぽいです。やけているのかあな?
もともとかもしれないが。
クラッチ板5枚 区別はなく全部同じ部品No
左)新品 右)古品
厚さを比較
- 古品 3.0mm
- 新品 3.1mm
ほぼ同じぐらいです。
摩耗限界は2.6mm程度なので、摩耗が原因ではないよですね
クラッチ板(金属のやつ)
これは厚さ限界は指定されていないようです。
新品は、片面が丸く面取りされていた
クラッチスプリング
交換しなくてもいいかと思ったけど、安かった! 1本130円
- 古品) 自由長さ 31mm
- 新品 32.3 mm
クラッチ板交換作業
まずは、クラッチスプリングのネジ5本を外して、クラッチ板を抜き取り
新品に入れ替えるだけですが、ちょっと注意が必要でした
クラッチ板は、取り付け前に数時間オイルに漬けてしみ込ませます。
ドライブの茶色のやつ
金属のドリブンはオイル塗るだけでいいと思うが、一緒に浸しておきました。
組み付け順番
クラッチ板の切り欠きを合わせる必要があ
古品)白いマーク
新品) 切り欠きマーク
出っ張りにへこんだ箇所があるのがマーク。ここをそろえます
そのマークを入れる位置は、ハウジングのツメ(金属)が丸くへこんでない箇所がある。そこに入れるようです。( 下写真)
クラッチ板を入れる順番は、
エンジン側から
クラッチ板(茶色のやつ)
クラッチ板ドリブン(金属のやつ)
+
クラッチ板(茶色のやつ)
クラッチ板ドリブン(金属のやつ)
・
・
クラッチ板(茶色のやつ)
の順に入れていきました。
ついでに、ヘソの中心ナットもゆるみが無いか、触って確認しておきましょう。
(スズキのバイクは油断ならない気がしてきた!・・)
クラッチ板ドリブン(金属のやつ) は表裏の区別があるようで、
丸い面(面取りのある面)を、エンジン側に向けるようです。
取り付け中に気づいて入れなおした!
今のバイクは、だいたい面取り面の表裏があるみたいです。
(古品にはなかった)
クラッチ板を取り付けたら、スプリングつける前に内側を手で回してみましょう。
内側は自由回転するはず
回らない場合は、クラッチ板が張り付いています。それかどこか不正な組み立て。
オイルの塗りすぎとか
後は元通りスプリングを入れてくみ上げ。
さて、組み立て時のちょっとした注意も。
注意点
へそのニードルベアリングは 通常ワッシャとセットです
ニードルベアリングをみたら、相方が付いているか確認しましょう
前後を、耐摩耗のプレートで挟み込むので、
前後に、筒のようなスリーブか、ワッシャーがセットになっているます。 ニードルベアリング はまずそうです。
これは、カバー側にワッシャーが張り付いていました。
これもなくさないよう。そして知らずに入れて、エンジンの中をワッシャーが転がり回るということにもなりかねない。
クラッチ板をくみ上げたら確認作業
この確認は、組み上げ前にやった方がいいです
まず、クラッチレバーを引いて、クラッチ板が広がるか?
以前の原理のところのように、クラッチ板開く正常動作を確認
次に、ギアをローにいれバイクを押してみる
クラッチを握って、内側が手で回るか確認してもいいですけど。。。
- クラッチを切っていないと、バイクは前には押せず引っかかります。
- そして、 クラッチレバーを握る。正常にクラッチが切れているなら、前に動くはず。
あたりまえ。
完全にくみ上げたつもりでも、
クラッチ板が押し付けられてない → ダダ回り
クラッチレバー握っても クラッチが切れない → 不正常
ということがある。
完成! エンジンカバーをしてからでは遅いので、今確認できます
ここから、クラッチ内部の機構の調節しました
クラッチ機構の調節(あそび調節)
さて、ここからです。
新品にクラッチを交換したら、 これだけで正常にもどるのか?
上手くいかずに、期待外れもあります。
前の疑問 #クラッチをひきずっているんじゃないか?
クラッチレバーを握っても、クラッチが完全に切れ切っていないかも?
そうだったら、 部品を新品にしても完全に 正常にはもどりません。
そこで調節もしておきます。
クラッチ機構の調節方法
クラッチの聞き始めのあたりを調節するのは
中央部のロッドの押し幅を調節します。
クラッチハウジングの中心のネジを調節
ここの中心のへそ=ロックネジを緩めて、中のボルトを回して
クラッチの効き始めるポイントを調節します。
”あそび” の調節みたいなものですが、クラッチワイヤーの調節しきれない範囲はこっちの クラッチ機構でやるしかない
ロックネジを緩める
中央の六角ナットを緩めるためにその後ろの四角いナットを固定し、
そして、 六角ナットを緩める
調節
緩んだら、
ボルトをドライバ+で、回してクラッチの効く範囲を調節します。
どこに調節するべきか
バイクを押しながらクラッチレバーを握り、クラッチが効き始める引き具合を体で探しました。
半クラッチはどのあたりの握り具合で聞き始めるか・・
バイクを押しては、調節ネジを締めこんだりと感覚で調節しました
クラッチ調節の仕組みについて
この調節できるメカニズムですが、一応説明
クラッチレバーを引いた、回転運動は
内部のカムで
プッシュロッドが押される、左右の動きに変換されます。
そのプッシュロッドが押されることで、クラッチ板が引かれて、開いて隙間ができる。これがクラッチが切れる仕組み(湿式多板クラッチ)
このアジャストネジは、その原点を動かすような調節です。
これにより、クラッチ板の開き始める(クラッチが効き始める)ポイントを変えることができる
ここで、あることを忘れていたことに気づいた!
前の 調整悪い クラッチの様子を クラッチ板交換前に
このバイク押し引き、クラッチ握りで同じように体感しておけばよかった。
そうしていたら、before after で比較もしやすく調節具合もわかりやすかった。
クラッチがもう少し早く聞き始めるように調節。最後に調節ネジを締めこんで調節しました。
調節ポイントが決まれば、六角ネジを締めて固定します。
クラッチ板交換と調節の結果
さて、これでやることはやった。
クラッチは正常に効いてくれるだろうか?
あとは試乗するしかない
結果は、とても普通になりました。
これが普通のバイクなんだよな。。。って改めて思う・・・
- 固かったギアチェンジもスムーズに
- 発進でエンストすることもなく、 冷えた状態でスムーズにスタート
- ニュートラルも普通に入ります。
エンストしまくる 教習所 ミッション1時間目 教習生 から、
ミッションバイク乗り歴3年のベテランになれたようです^^
道路でスタート時にエンストってカッコ悪すぎ。
コールドスタートで、クラッチミートに入念に気を使うこともなくなった。
慣らしも必要
クラッチが正常になり、クラッチの不調で難点だったオフロードでよく使う
クラッチウイリーを試したいところです。
でも、新品にしたらクラッチも ”慣らし” も必要です。
ある程度なじむまでは、普通にやさしく乗るべきでしょう。
数百キロぐらいかな。
慣らしもしておいた方がよいです。